遺産分割前に相続人が死亡したらどうする？

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遺産相続は相続人全員で行うことが基本

遺産相続が発生した場合には、相続人全員で遺産分割に向けた協議を行うことが原則となり、協議に参加する相続人が一人でも欠けていれば協議は無効になってしまいます。

相続人全員が同じテーブルに着いて協議を重ねる必要こそありませんが、郵送などを通じて連絡を取り、署名・捺印するなどして遺産分割協議を行うことが基本になるのです。

しかし、相続人が既に死亡している場合、あるいは遺産分割協議中に死亡してしまった場合には、遺産分割協議を進めることが出来なくなってしまいます。

この場合には、本来であれば遺産相続を受けるはずだった人物の相続人、つまり相続人の相続人に遺産分割を受ける権利が発生することを覚えておきましょう。

間違えずに遺産相続を完了させるためには

相続人の相続人が、結果として今回の被相続人の遺産分割を受け取ることになると、理論上では相続人の相続人は合計二回の遺産分割を受け取るという図式が成り立ちます。

しかし、遺産分割前に相続人が死亡しているというケースでは、相続人の相続人に二回分の相続税が請求されることはありません。

税務上では相続人は既に遺産を受け取っていると解釈されるため、相続人の相続人が支払う相続税は一回分限りで構わないという計算になります。

このように、相続人が死亡している場合には、相続人の相続人に遺産分割を受ける権利が発生するため、正確に遺産分割を進めるためには戸籍調査が必要です。

親族が知らないところで養子縁組が組まれていたり、結婚歴があったり、隠し子がいたりというケースも少なからず発生しています。

税理士に遺産相続に関する相談を行い、手続きに着手してもらえば、あらゆる可能性を想定した上で戸籍調査も同時に進められますから、スムーズで確実な遺産相続が行えるのです。

この記事の監修者

税理士　原　直哉(ハラ ナオヤ)

司法書士、行政書士、ファイナンシャルプランナー（FP）

経歴
相続において専門家のアドバイスが必要な方に対して、必要なサポートを行っている。